AIと囲碁のこれからを考える―Part02―

本シリーズは囲碁AI関連に対するメインライターの考察記事の第2回目です。

本シリーズは、メインライターによる囲碁AI関連の考察記事です。 囲碁AIの現状に関する記事が2018年8月23日に掲載されまし...

前回触れた内容に関しては今回触れませんので、過去記事をご参照ください。

今回取り上げたい記事はこちらです。

やっと囲碁とAIの関係に進展が……と思いきやですよ。

私が前回指摘したことの意味がなかったことに、あまりにもショックだったので、今回の記事に即した形で、改めて分かりやすい形でお話ししたいと思います。

形勢判断の基準

しかし、今はAIによって『この手を打った場合の勝率』が表示されるようになっています。そのため、形勢判断も『何目』から『何%』というように、考え方が変わりつつあるのです。こうした概念の変化を抵抗なく受け入れられている人が、AIをうまく活用できている印象がありますね」(大橋さん)

まず取り上げたいのは、この文章です。

形勢判断というのは、囲碁においてかなり難しい部類のものです。

理由は単純で、囲碁の勝ち負けは目数(陣地の大きさ)に依存しますが、それは局面が進まないと明らかにならないからです。

今回この記事で提示されている基準は「勝率(%)」ですね。

勝率で形勢判断???

って思った方はいるのではないでしょうか?

私もそう思います。

勝率で判断するのは、あくまでAIなんですよ。

莫大な試行回数にて結果を出し、そこから算出するAIだけが許される手法なんですよ。

決して、人間が思考したわけではありません。

囲碁AIが演算した結果を、人間が受け入れているだけなのです。

私自身、最初から最後まで目数で形勢判断することが望ましいとは思っていませんが、

勝率という形でAIに依存することには断固として反対します(理由は上述の通り)。

将棋とAIの関係

囲碁とAIの関係性の問題点を明確化するために、将棋とAIの関係性がどうなっているかについて触れます。

上記記事は、将棋棋士である中村氏と片上氏に対するインタビュー記事ですね。

特に2つ目の(下)の方がメインです。

囲碁との違いがわかるでしょうか?

将棋では、人間がどのように将棋AIと携わっているのか、について触れています。

囲碁ではどうでしょうか?

先の記事の内容を要約すれば、

囲碁AIを上手く使うためにAWS(ツール)を使い始めましたよ、という報告に過ぎません。

ツールとどのように向き合うかを示す将棋。

ツールを使い始めました、と報告する囲碁。

どう見ても将棋の方が二枚も三枚も上手(うわて)でしょう。

今はAIが打った手を判断するのには、プロのスキルが必要ですが、今後はその“理解の間”も埋まっていき、アマチュアも含めてもっと裾野が広がっていくでしょう。研究会では、みんなで試行錯誤しながら『人間の新しい役割』を模索しています。そういう意味でも、人間とAIが協力して戦う大会は、一つの可能性になるのではないでしょうか」(大橋さん)

今回取り上げた囲碁とAIの記事のまとめはこうなっていますが、

結局これらの言葉の論拠や具体例に関しては何も記載されていません。

この言葉のどこに説得力があるのでしょうか?

単なる夢物語を騙っているだけではないのでしょうか?

囲碁とAIとの関連記事を見る度に私は毎回思うのです。

いつになったら、彼ら(囲碁の人間)はAIの操り人形から解き放たれるのだろうか?……と。