“囲碁を学ぶ”ってどういうこと?-Part3-

Part2ではSortを中心に、気をつけるべき点を見てきました。

Part3では残りの2つを中心に触れていきます。

小テストではないOutput

学校の勉強でも授業内容が身についたかどうかを確認するように、

OutputはInputとSortが上手く出来ているかどうかの確認手段だと言えます。

しかし、囲碁の場合留意すべき点が1つあります。

実際の対局では「学んだことの確認」以上のことを求められる点です。

学校の勉強で例えるなら、学校の小テストではなく、範囲がおぼろげにしか指定されていない、予備校の模試や大学の入学試験みたいなものなのです。

サイクルのイメージ図では、Outputの例として対局を挙げましたが、これだけではうまく行かないのです。

ただここで厄介なのは、適切なOutputが人や物事によって異なるのです。

例えば、対局で出てくる頻度の高い「石の形」ならば、わざわざ他のOutput方法を考慮せず、実戦で身につけるのが早いでしょう。

例えば、棋書を読んで、頭の中で適切にSortし、その物事を反芻できる人なら、対局せずともある程度身につけることができるでしょう。

つまり、自分が実戦で適切にOutputするためには、どの程度のInput→Sortが必要で、どの程度Outputの演習が必要なのかを、自分自身の手で見極める必要があるわけです。

それは人によっても異なりますが、学ぶ対象によっても異なります。

そういった多重変数として存在する中で、(自分自身の)最適解にいかにたどり着くことができるのか、がポイントになるでしょう。

取捨選択のInput

最後にInput軸について触れていきます。

Inputでは、いかに情報を圧縮できるか、がポイントになります。

実際に囲碁に例えて考えてみましょう。

白先黒死(=白から打って黒が二眼できない)の詰碁の問題です。

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この形をすでに知っている方だと、すぐに以下の答えが出てきたのではないでしょうか。

この形は「知っている」から解ける方がほとんどで、この形を1からまじめに考えて解けた方は少ないのではないか、と思います。

覚えて損がないから覚えてしまいましょう、と言う方も多いかと思います。

ここで問題になるのが「情報量」です。

例えば1手目のハネ。1手目を考えるのに「何択」の問題だったでしょうか?

5択以上の選択肢の中から1手を選択するのと、2,3択の中から1手を選択するのは全く違いますね。

優先順位の問題もあります。

2,3択の中から1手を選択するとしても、そのうちどの手から考えたでしょうか?

より正解っぽいところから考えたいものですよね。

そして、自分のoutputに必要なのは一体どこまでポイントを抑えれば良いのでしょうか?

先に示した図のように白3まで示されれば分かる人もいれば、

下図のように白7まで示されてやっと分かる人もいます。

白3までで分かる人だと、黒4以下白7までの変化はすでに「圧縮された知識」として蓄えられているのでしょう。

そして、手順だけ覚えても応用が利かなくなります。

例えば白1から打たれた場合の黒の対処法は?と聞かれるとそういう人だと結局1から覚え直しになるため、情報量は2倍になります。そのようなやり方だと頭が痛くなりそうです。

この形の解説は今回割愛します。(←別の機会できっちり取り上げたいので)

ここまでのお話を読んでおわかりだと思いますが、

大切なのは「いかに情報を圧縮できるか」です。

「慣れ」でやるのも悪いとは言いませんが、非効率的です。

効率よくoutputするためにも、SortしやすいようにInputしなくては、情報の海に溺れてしまいます。

必要な情報だけをpick upして、残りは自然に導けることが望ましいのです。

まとめ

この三角形に従って、一つ一つみてきましたが、最後にまとめるとこうなります。

①Sort:SortしやすいようにInputし、OutputしやすいようにSortする
②Output:どこまでの過程を踏めば、適切にOutputできるのかを把握しておく
③Input:必要な情報をPick upして残りは自然に導くことで、情報を圧縮する

みなさんも、この3つに留意しながら、これから囲碁を学んでいきましょう。

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